雨のち いずれ晴れ

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住宅価格(坪単価)の違いって、何で決まっているの?~ちょっと裏の話も~

僕は建築の現場監督(一級施工管理技士)です。

ちなみに、二級建築士でもあります。

 

そんな僕が、住宅の価格について、専門的になりすぎずに、ちょっとだけ掘り下げて解説します。

 

目 次

 

 

基本は「車」と同じ

高級車と軽自動車は、明らかに違いますよね?

でも、どちらも『車』であることに変わりはありません。

便利に物や人を運んでくれます。

 

何が違うかといえば、構成されている「素材」や「デザイン」もしくは「機能」、「性能」などがあげられると思います。

もう一つ付け加えるなら「ブランド」も価格の要素に含まれるでしょう。

 

住宅もほぼ、このような理由で価格が設定されています。

ただし、車とは明らかに違いがあります。

基本的には『オーダーメイド』であり『ハンドメイド』であることです。

 

建売と自由設計での違い

建売り

大量仕入れをして、材料単価を下げて、同じ材料で構成された住宅を多く作ることにより、値段をおさえる方法。

さらには、同じ間取りと外観にすることにより、設計図料(手間)を省くことにより価格を抑える(1セットの図面で、多くの商品を作る)

 

 

自由設計

顧客の要求に合わせて、間取りから外観など、ゼロから考えます。

形状に合わせて、構造も考えるので、大変なことも多いです。

 

 

ハンドメイド

読んで字のごとく、住宅はすべて『人の手』で作られます。

複雑な住宅であれば、手間(人数)がかかりますし、大きな住宅も手間(人数)がかかります。その分、値段が高くなります。

 

素 材

住宅を構成する材料は本当に沢山あります。全てを取り上げるとキリがないので、大まかな分類で説明します。

構造体(柱とか梁とか)の種類

実はいろいろあるんです。基本は木材ですが、木材にだって種類があるのです。杉とかヒノキとかの樹種で値段は全然違います。

メーカーによっては、鉄骨(軽量鉄骨)を採用したりもしています。

 

屋 根

鋼板(ガルバリウム)や銅などの素材がありますし、防水シートで施工する場合もあります。メンテナンスを考えると、防水シートは割高になります。

防水シートは、ベランダなどにも使用するパターンが多いと思います。主に外観などに拘った場合、建物の形状を優先させたりすると採用になることがあると思います。

 

 

外装材、内装材

各種専門メーカーのグレード設定により、どれを採用するかで値段が変わります。

高いものはやはり、品質が良いと思います。長持ちしたり、汚れに強かったりします。

 

ユニットバスとかキッチンとかドアとか窓とか照明とか

完全に採用する専門メーカーによります。基本的に、カタログから選ぶしかありません。

高いものほと性能が良いです。

 

とりあえず・・・・

本当はもっと細かな部分が多いのですが、専門的で分かりずらくなるので、ざっくりとここまでの解説にしておきます。

ここまでに記載した事の積み重ねが、最終的に『住宅価格』に反映されるということです。

 

 

本当はこれを教えたかった!・・・・裏の話

当たり前ですが、ハウスメーカーは慈善事業ではありません。あなたが商売しているのと同じで、『利益』を出そうと躍起になっています。

それは当然、『お客様』から頂いたお金ですよね。

ここでお伝えすることは、価格交渉には影響しませんが事実ですので、知識として知っておいてください。

 

「吹き抜けを作ると高くなります」って言われること・・・・

別にそんなに施工費用はかかりません、実はね。むしろ、上層階の床が無い分でペイできてる気がします。

吹き抜けを作ると「足場」を組まなければなりません。

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職人さんが高いところで作業をするためです。別にそんなにお金はかかりません。

 

設計料

普通はハウスメーカーの社員の建築士が設計専門で雇われています。普通の社員と同じで給料払ってるだけなので、デザインに凝ろうが、複雑な間取りにしようが、社員の給料は変わらないのだから値段に関係ありません。

 

ハンドメイドだから

どんなに良い材料を採用しても、しょせん人の手で作るもの。

建物の良しあしは、大工さんとか、その他の職人さんの技量が大きく影響します。

ただし!今の世の中、みんなちゃんとした職人さんなので、心配無用です。

 

ヤバいハウスメーカー

CMを流しているような大手はあまり心配いりませんが、地元で急激にシェアを伸ばしているようなところは注意してください。

社員の手に余る膨大な仕事量が発生していて、管理がずさんな場合が多いです。

数ある現場をこなすために、適当にに職人さんを集めて「信頼性の判断」が疎かになっている場合もあります。

 

耐震性能とかの話

日本は地震大国。大きな地震が多いですよね。

大切な家が壊れたらって、心配だと思います。

でも実は、日本の建築基準法はすごいです!!特別な事をしなくても問題ありません。

「国民の生命と財産を守るため」に、構造計算の安全率がしっかりと加算されていて、倒壊する恐れが極力無いように、最低基準が設けられています。

むしろ倒壊しないことが最低基準になっていると言っても過言ではありません。

なんかCM見てると、不安を煽ってるように、僕は感じます。

耐震性能オプションを付けてほしいのでしょうね。

 

柱や梁などの構造体が大きく歪むような(CMみたいな)地震に見舞われたら、その時点で、「ただ」では済まないのです。内装がズタボロになるから。

 

お金をかけて、耐震性能アップなんかしなくても大丈夫だと、僕は思いますし、僕の家も一切そんな性能付加をしていません。木造在来工法です。

 

最後に

ハウスメーカ選びで迷っている人は多いと思います。

はっきり言いますが、どこで建てても同じです。

住宅は長く住んでみないと、良し悪しは分かりません。価格帯の違いがグレードの違いであり、「高級車」「普通車」「軽自動車」みたいな感覚でいいと思います。

判断材料は二つ!『予算に合うか』『そのメーカーが好きか嫌いか』これだけです。

 

素敵なお家を作ってください。

 

少しでも誰かの心に響けたら!

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。